2007年9月15日土曜日

精霊の守り人 1巻

無料視聴サイトで観て面白そうだと思ったので買ってしまいました。
アニメは短編以外で久しぶりにかも。



バルサ姉さんがかっこいい♪
1話での余計な台詞や動きの無いところが武人ぽくて好感がもてました。
作品全体の見た目はアジアンファンタジー。
さりながら芯は元気な頃の時代劇の香りもしたので、ちょっと付き合ってみます。

古事記(ふるごとぶみ)

古事記を読み終わりました。
おんばけ的に楽しい物語でした。




色々な見方や考証があるようですが、神話として楽しむが良し、かと。
あらゆる意味でおおらか。
「なりなりて」の国生み。
矢に化けて厠で女の尻つつく山神。
鼻や口から食べ物を出してくる神さん。
スサノオが「きたねーっ」と殺して、その死体から作物が生まれたとか。
兄たちに疎まれ、何度も殺されては生き返る大国主。
ヤマトタケルはサボりぎみの兄を厠で待ち伏せて、手足もぎ取る荒者だし。
(草薙の剣を女の家に忘れるのは愛嬌)
せせこましい発想を反省させ、当節価値観を客観的に見直せます。

神話中心の上巻にくらべて中巻下巻は天皇家の系譜と権力闘争が多く、
ちょっと魅力に欠けました。

2007年9月3日月曜日

雨月物語 感想

ときどき帰りによるDVD店で「雨月物語」を980円で買いました。
ワンコインDVD同様著作権保護切れの名作を1800円で売っていたのが安くなっていたようです。
他にもオズ・クロサワ等がありました。

1953年の作品で今から54年前。
昭和28年で皇紀2613年・・・
出来事としては衆議院「バカヤロー」解散。
ソ連の水爆保有発表でゴジラ誕生1年前。

原作の短編集より2本を持ってきて「肉」にして、
依田義孝の作った「骨」に貼り付けた作品。
原作というよりは「原案」に近いくらい変わっている。
ある意味シェイクスピアの原作をアニメ化したものの元祖かもしれません。

怪奇と幻想は少なめ。
料理で云うと備え付けのパセリ程度。
とても残念。
人間のあさましさとはかなさ、したたかさに重点が込められています。
戦国時代を描きつつ、その情景はまさに戦中戦後の様。

私は著作権保護は現状の50年でいいと思います。
70年に変える理屈もわかりますが野暮で西洋的。
捕らえた獲物を骨までしゃぶる狩猟民族の発想です。

これから時代は東洋型の農耕民族の発想に変わるという話もあります。
文化という土地を耕し、コンテンツという種を得てゆくには
その種籾を一部の人間が出し惜しみするのはコンテンツの弱体化を意味します。
・・・まぁ、別に70年になっても困りはしませんけど。
そんな小汚い種籾よりもはるか古の文化を探してゆけばいいのです。
校正者や版元の手垢にまみれていないものを。