2007年6月10日日曜日

オルフェ

今日はジャン・コクトーの「オルフェ」を観ました。
1949年の映画で今から58年前・・・
昭和24年で皇紀2609年。
出来事としては人道面に関する戦争法一般の立法化、
ジュネーヴ諸条約締結。第二次世界大戦終結より4年後。

ギリシャ神話のオルフェウス伝説を元に
コクトーが「双頭の鷲」同様原作・脚本・監督した作品。
お話は不思議な余韻に満ちたばけもん万歳系。
(そんなこと思うのは私だけかもしれません)
実におんばけ好みでした。
古典的な特殊効果も面白い。
モノトーンの濃淡が美しい。
異界演出の照明技が上手い。

この世とあの世をうろうろする詩人より、
王女の凛とした姿と行動が素晴らしい。
変に現実臭いあの世人な王女僕たちや裁判官たち。
「美女と野獣」同様に俗世を越えた冥界衆たちが
生き生きしているのはいいものです。